本当の貧乏というのは、それはそれでつらいものだ。
あとたったの500円がきつい、とかいう世界。
でも、そういう金欠は不足するお金の額も知れている。
今月1万円足りないとか、30万円の借金でお先真っ暗、とか、そんなレベルだ。
ある意味、なんとかなる。
気を付けないといけないのは、収入が大きく増えた時のことだ。
貧乏神に取りつかれたような奴にも、一生に一度くらいはまとまったお金を手にする機会がやってくるもの。
そんな時はいい気になって全部使ってもまだ足りなくて、借り入れまでしたりするものだ。
貸し手の方も高収入の客には貸す。
こういう人は今までずっと貧乏で来て、税金もろくに払ったことがないから、税金のことなんか何も知らない。
多少知っていても、翌年の稼ぎで払えるだろうなんて思う。
比較的慎重な奴なら「所得税の資金だけは用意しておこう。多少収入が落ちたりしても、ほかは翌年の稼ぎで払えるだろう」くらいは考えるかもしれない。
でもそいつは甘いのだ。
人生何が起きるかわからない。
大きく収入が増えて、翌年激減すると納税や社会保険で足りないお金は何十万何百万になる。
どうあがいても急に払えるお金じゃない。
貧乏時代の「今月1万円足りない」とはわけが違い、一気に自己破産が迫ってくるのだ。
優雅なセレブ生活から一転借金地獄!
リッチマンから一気にホームレスになりかねない。
何を隠そう、俺は経験者だ。
俺の場合、何とか難を逃れたが、読者のあんたもそんなに幸運とは限らない。
気を付けることだね。